若手の社内SEや未経験・第二新卒から社内SEを目指す方におススメの記事です!
結論:アピールできる経験を積もう
社内SEの仕事内容は多岐にわたりますが、ひとつ特徴として言えるのは、「広く、浅い」ということです。
仕事内容をいくつかピックアップしてみますと、以下の内容が挙げられます。
- 社内インフラ管理
- システム企画
- セキュリティ対策
- 自社開発
- ヘルプデスク
大手企業で情報システム部門に十数名いるような場合は、各業務の専任として担当できると思いますが、いわゆる「ひとり情シス」の場合、上記に挙げた業務を全て一人で回していることもあります。
当然各業務に集中することはできないので、ベンダーのサポートを受けながら、日々業務を行っている方も多いです。
その結果、転職する際にどのような評価を受けるかというと
「総合力はあるけど、アピールできるポイントがない」というようなものです。
実際、社内SEで転職に苦労されている方は、上記のような評価を抜け出せていないことが原因の一つになっています。
このような評価では、競争相手である他の転職者と横並びで、年収を上げながら転職することは難しくなってしまいます。
社内SEは、幅広い業務の中でも、「ここは他の人にも負けない!」といえるほどの”コア”となる経験を積む意識をまず持ちましょう。
それでは具体的な方法を見ていきましょう!
社内SEの仕事内容でアピールできる点、できない点
インフラ系:ベンダーコントロールだけではなく、自ら手を動かして構築ができること
インフラ担当としては、たとえばサーバの構築、運用、保守などがありますが、事業会社によっては、構築はベンダーに任せて、社内SEは運用・保守のみ行うケースも少なくありません。その場合、構築経験は必須ではなく、ベンダーコントロール能力が重視されます。
ただ、インフラ担当で評価されている方の話を聞くと、やはり「自分でも構築できる」方が多いです。
SIerでインフラ構築をメインで行っていて、社内SEに転職してもその経験を活かして構築に携わっているという経緯です。
また、社内SEの仕事上、インフラ構築をする機会がなくても、ベンダーコントロールを行う上で、構築の流れを理解していることにより、ベンダーの言いなりにならず、こちらの要件も明確に伝えることができます。
別記事でも紹介していますが、SIerでの経験はまた別の転職にも活きてくるのですね。
セキュリティ系:インシデント対応があれば望ましいが、SIEM、EDR、CASBなどのシステム導入を目指そう
セキュリティ関連に限った話ではないのですが、やはり「直面した問題や課題をどう克服したのか」というのは普遍的に評価されるポイントです。
セキュリティ面でいうと、「サイバー攻撃を受けたが、●●のシステムを事前に導入していたことにより、被害は発生しなかった」などの経験は、転職先で同じようなケースが発生したとしても、経験を活かして対処してもらえると期待がもてます。
それ以外にも、セキュリティ関連のシステム(近年ではSIEM、EDR、CASBなど)を導入し、これらをベンダー任せにせず、具体的に検知されたアラートに対して、このように対応を行った、という実績がおススメです。
セキュリティの経験は現在最も高く評価されます!
ヘルプデスク業務の経験はコミュニケーションスキルをアピール可能。ただし、それだけでは年収アップにつながる評価は得にくい
社員からの問い合わせに対応する業務で、どの会社でも必要とされます。ヘルプデスク業務で「ユーザーから感謝された」というのはアピールできる部分ですし、コミュニケーション能力があることを証明できます。
しかし、残念ながら年収アップにつながる評価を得られるかというと、難しいというのが現状でしょう。
ヘルプデスク業務自体、比較的若手の社員や、経験・スキルがまだ低い社員に任せるケースもあり、またヘルプデスク業務は正社員ではなく派遣社員や、SESに委託しているという会社も少なくありません。
現職でヘルプデスク業務のみを担当している場合は、担当業務を変更してもらえるよう自己研鑽が必要です。例えばAWSの無料アカウントを使ってサーバを構築してみる、セキュリティ系の資格を取ってアピールするなど、です。
難しい場合は、ヘルプデスクだけではなく、キャリアパスとしてインフラやセキュリティ等の多様な業務を任せてもらえる会社へ転職することをおススメします。
未経験からヘルプデスクをされている方は多くいらっしゃると思います。
その経験を足掛かりにしてステップアップする意識はとても重要です。
まとめ
最後にまとめです。
- 年収を上げていくためには、社内SEとしてアピールできる経験を積もう
- ベンダーコントロールだけではなく、インフラでもセキュリティでも自分で手を動かして構築した経験は高く評価される
- ヘルプデスク業務はアピールポイントとしては難しいので、現職でヘルプデスク専任であれば、そこから脱却する努力は必要