報連相できないと悩んでいる方、部下が報連相しないと悩んでいる上司におススメの記事です!
結論:部下が報連相しないと嘆くより、報連相しやすい上司に自分から変わろう
「なぜ報連相できないのか?」と上司に怒られる方、特に20代の若手の方は多いのではないでしょうか?
一方、「部下が報連相できなくて困っている」と悩む上司の方もいると思います。
部下か上司、どちらに原因があるのか、ということですが、部下が報連相しやすいよう、いろいろと手を打っている、ということであれば、部下に原因があるかもしれません。
もし何も対策せずに、ただ「部下がホウレンソしない」ということであれば、上司側で改善できることがあります。
どのような方法で改善できるのか、具体例をお伝えしていきます。
それでは見ていきましょう!
報連相で最も重要なこととは?
「報告」「連絡」「相談」の中で、最も重要なのが「相談」です。
別記事でお伝えしてますが、報告や連絡は、タスク共有ツールなどを用いて、日常的に共有できる仕組みが準備されているケースが多くなっています。
ただし、相談に関しては、比較的深刻なものや、時間を待たずして伝える必要があるものが多く、ツールに落とし込むのが難しい場合が多いです。
そのため、相談する際は口頭で行うことになり、相談する側とされる側とで直接コミュニケーションが発生します。
話しかけるタイミングや話す順番がポイントになるのはそのためですね。
また、相談の場合は、状況によって3つのパターンがあり得ます。
- 問題が起きるのではないか?→まだ全く問題の兆候もないが、このまままいけば問題が起きるのではないか、という予測。
- 問題が起きそう?→顕在化はしていないが、問題の兆候がいくつか発生している、もう間もなく影響が出始める、という見込み
- 問題が起きた→既に問題が起きていて、遅かれ早かれ相談しなくても気づかれる。相談、というより報告に近い
なるべく影響がない状態で問題化しないためには、予測の段階で相談を受けるのが理想的です。
ただし、予測の段階で相談するには、その業務に対するある程度の経験値が必要で、若手には難しいかもしれません。
いずれの段階においても、問題というネガティブな背景があるため、雑談することの難易度を上げています。
相談しにくい上司の特徴
問題が大きくなってから相談を受ける、もしくは相談そのものを部下がしない、という場合は、受ける側の上司に原因があるのかもしれません。
例えば、日常のコミュニケーションは特に問題がないのですが、報連相はされない、という場合は、以下のケースに当てはまっていないか確認が必要です。
①上司が相談を受け入れる体勢ではない
部下が相談をしようと思って、声をかけられたとき、上司であるあなたは、そのとき行なっている業務を一旦中断することができていますか?
例外ですが、会議中はさすがに中断できません。そんなときに話し掛ける部下側に問題ありです。
例えば、パソコンの画面を見てキーボードを打ちながら、部下の話を聞いていないでしょうか。
あるいは、資料を読みながら、部下の話を聞いていないでしょうか。
このような態度では、「相談してもまともに聞いてもらえない」と思われ、適切なタイミングで相談を受けることができなくなっていきます。
②ネガティブな反応
部下から相談を受ける場合、「予定より遅れて間に合わなさそうです。」や、「ミスしてしまったのですがどうすればいいでしょうか。」というような、ネガティブな内容のものになる可能性が高いです。
ネガティブな相談に対して、ネガティブな反応をしていないでしょうか?
感情的に怒鳴る、というのは論外ですが、頭ごなしに否定したり、重箱の隅をつつくように細かい点を叱ったりするなどの行為は、「なるべく早く報連相させる」という目的から逆効果になります。
報連相をする側の対策
ラフプランから段階的に成果物を提出する
報連相が滞ることでありがちなのが、完成形を期限ギリギリに提出して、差し戻しされるパターンです。
提出した成果物を見た結果、「伝えていたイメージと違う」「必要な項目が足りない」等の指摘を受けてしまいます。
修正する時間があれば良いのですが、期限ギリギリに提出したため、結局間に合わず、部下としても上司としても思わぬ結果を招くことになります。
上司から「このような成果物を作ってほしい」と指示を受け、社内に参考となるような事例がないのであれば、
上司と「イメージのすり合わせ」をまず行いましょう。
まずはラフプランを作成しましょう。そしてラフプランを基にして、上司とイメージのすり合わせを行う時間を設けてもらいます。
ラフプランが具体的にどういうものかといいますと、パワーポイントであればアジェンダ(目次)と、各見出しのレイアウトだけを準備するイメージです。
ラフプランが、上司が思っているイメージと合っているかどうか、また追加修正点があれば、なるべく「ここはこうでしょうか?」と確認しながらフィードバックをもらいましょう。
そこから、フィードバックをふまえた修正案を作成します。
この段階では60〜70%くらいの出来で良いと思います。
修正案を再度提出し、意見をもらいます。
さらにフィードバックをふまえた修正案→99%程度の完成度で提出します。
なぜ100%ではないかというと、上司によっては、最後に少し自分で手を入れたい、というタイプもいるからです。
期日ギリギリに完成した形で提出するのではなく、上司によるフィードバック→修正の時間を計算に入れるようにしましょう。
報連相を受ける側の対策
上司の予定を埋めすぎない
相談しにくい上司の特徴でもあるのですが、上司は忙しいにしてはいけません。
実際忙しいのだから仕方ないのでは?と思われるかもしれませんが、自分が主体となる時間ばかりを設けるな、ということです。
部下は、思った以上に上司の仕事ぶりを見ています。忙しそうにしている上司に話しかけて、邪魔にならないだろうか、と考えてしまうものです。
相談するからには、しっかり話を聞いてほしい、というのもありますね。
ポイントとしては、予定表をギチギチに詰めすぎないことです。
どの会社の管理職もお同じかもしれませんが、予定に空きがあると、どんどん会議などで埋められてしまいます。
プレイングマネージャーだとしても、部下の相談を受けるのもマネジメントの仕事です。
1日のどこでも良いので、部下からの相談を余裕を持って受けられるように、予定を空けるようにしましょう。
過去の詮索ではなく、未来に向けて話そう
相談はネガティブな内容が多い、ということですが、上司としては「なぜそうなったのか?」を確認する必要があります。
ただし、相談する側からすると、「なぜそうしてしまったのか?なぜ?」と原因を相談の場で深く追求されると、萎縮してしまいます。
その場では反省するかもしれませんが、次回以降、部下は相談すると追求が始まるため、相談しづらい状況になるでしょう。
上司としては、原因となる内容を聞いたのであれば、「では次同じことが起きないようにするためには、どうすればよいか」という、未来に目を向けた話し方が有効です。
未来に向けて考える場合は、部下自身に考えさせるようにしましょう。
まとめ
最後にまとめです。
- 部下が報連相しないと嘆くより、報連相しやすい上司に自分から変わろう
- 相談を受ける場合は、仕事をいったん中断して、しっかり聞く姿勢になろう
- 報連相をする側は、ギリギリになって伝えるのではなく、ラフプランから上司とイメージのすり合わせをしよう
- 報連相を受ける側の上司は、相談を余裕を持って受けられるよう、予定を詰めすぎないようにしよう
- 過去形で「なぜそうしてしまったのか?」と追求せず、未来に向けて「ではどうしていくか」と考えさせよう