第二新卒での転職を考えている方におススメの記事です!
結論:とりあえず「3年」ではなく、できれば1年頑張りたい
新卒で入社した人の多くは、「とりあえず3年はがんばろう」と周りから言われるのではないでしょうか?
しかし、「とりあえず3年」は、もはや二昔前のワードです。新卒者も年数に関係なく、転職を実行、もしくは転職を検討する時代です。
とはいえ、私自身、第二新卒も含めて面接を行う立場でもありますが、
できれば1年間は、新卒入社の会社で頑張ってほしい。
というのが正直なところです。
その理由を、新卒の離職率や転職理由を交えながら、この記事で紹介していきます。
それでは見ていきましょう!
新卒入社者の離職率は?毎年何割辞めている?
新卒入社者で転職を検討している人からすると、「同じ立場の人がどれくらい辞めているのだろうか?」と気になるものです。
そこで、新卒入社者が入社して何年目で退職しているのか、確認していきます。
厚生労働省が新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移で公表している数値は以下の通りです。
2020年以降も公表されておりますが、3年目まで全て表示されているのは2019年までなので、そこから過去5年分を表にしました。
大卒の離職率(%)/卒業年 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 合計 |
---|---|---|---|---|
2019年3月 | 11.8 | 9.7 | 10.0 | 31.5 |
2018年3月 | 11.6 | 11.3 | 8.3 | 31.2 |
2017年3月 | 11.6 | 11.4 | 9.9 | 32.8 |
2016年3月 | 11.4 | 10.6 | 10.0 | 32.0 |
2015年3月 | 11.9 | 10.4 | 9.5 | 31.8 |
上記5年平均 | 11.66 | 10.68 | 9.54 | 31.86 |
2019年からの過去5年分で、各卒業年の数値を見ても、大きな差がないことが分かります。
5年間の平均で見ても、毎年10%程度の方が退職しています。つまり3年間ですと、およそ3割の人が辞めているということになります。
新卒入社者が20名いたとすると、3年間で5、6名は辞める計算になります。
そう考えると、十分あり得ますね。
あくまで統計なので、実際はもっと多く辞めている会社もあります。
厚生省のこのデータは、過去20年分掲載されていますが、景気の影響を受けて変動は見られるものの、3年離職率はおおよそ30%程度であり、今後も平均値に似たような数値で推移していくものと思われます。
結果的に毎年1割は辞めていることになるので、転職の検討は特に気にすることではありません。特に第二新卒は、企業側も積極的に採用する傾向にありますので、むしろチャンスです。
採用する側からすると、短期離職は最も避けたいリスクではあるので、離職率をなるべく抑えようと様々な努力はしていますが、一方で、退職者の数もある程度見込んだうえで採用しているのも正直なところです。
退職すると、せっかく採用してくれた会社に申し訳ない、と思うかもしれませんが、
会社側も想定の範囲内なので、自分自身のことを第一に考えるべきですね。
なお、私自身も中途入社者として、1年間で退職した経験があります。詳しい経緯については、下記記事で紹介しておりますが、中途も含めた統計でいうと、約35%の人が前職を2年以内に辞めています。
つまりは、新卒も中途も変わらないということです。
1年未満の転職はなぜ厳しい?
入社して1年未満で退職するのと、1年間働き切ったうえで退職するのとでは、採用する側の立場からすると、印象が天と地ほど、変わります。
1年未満ということは、その会社での勤務期間が「〇〇ヶ月」で表現されることになります。
前職の勤務期間が「1年」と表現できるかどうかの違いは、印象的に随分違います。
印象、と聞くと「ただ、それだけの問題なのか?」と疑問に思われるかもしれません。極端な話、12か月と1年では、たったの一か月の差しかありません。
ただ、「1年」で表現できる場合は、「1年は頑張ったのだな」と思われます。これが12か月だと、「もう少し頑張れなかったのかな…」という違いになります。
面接も第一印象が大事と言われますが、書類選考の時点でもそれは言えるということです。
面接官の立場からすると、1年未満の場合は、
その理由をどうしても突っ込まざるを得ないのですね。
2年目、3年目未満との比較
では、2年目や3年目未満の場合、1年間以上働いた人と比べて有利になるかというと、
採用する側からすると、大差はありません。
現実として、2年目と3年目で経歴に大きな違いがあるとは、企業側は見ていません。
例えば、第二新卒の方を採用しようとしていて、最終的に「2年目」と「3年目」の人が候補に残ったとしても、勤続期間だけを比べて「3年目」を選ぶケースは、ほとんどありません。
第二新卒はいわゆるポテンシャル採用が中心になっていますので、やはりその人の意欲や積極性を重視します。
そもそも第二新卒は入社して3年以内ということで、対象期間がほぼ限定されています。第二新卒を積極的に採用する会社は増えており、有利な立場にあります。言わばチャンスをつかむカードを持っているわけですので、そのカードを出すベストなタイミングは、2年目でも3年目でも変わりません。
3年間で3割が離職する時代です。
極端な話、入社して1年間働いたら、2年目、3年目と待たずして、
第二新卒を積極的に検討する考えでも問題ありません。
具体的には、入社して1年程度で、転職サイトに登録しましょう。そして、本格的に転職活動を検討するとなれば、第二新卒に特化した転職エージェントに相談してみるのがおススメです。
文字通り、第二新卒の求人を数多く扱っており、またコンサルタントやキャリアアドバイザーの方も、第二新卒の転職に必要なポイントを熟知しています。
第二新卒に特化した転職エージェントは別記事で紹介します。
心と体の健康を何よりも優先しよう
最低でも1年間は働こう、と強調してきましたが、心身に影響が出ているようなケースは、1年未満でもすぐに退職しましょう。
具体的には「長時間の残業で、十分に睡眠が取れていない」「上司や先輩から日常的に怒鳴られている」「ハラスメントを受けている」等、このような状態は、心と体を蝕んでいきます。
何も、我慢することはありません。むしろ、病気になってしまうと、そこから復調していくことに多くの時間を費やすことになります。
日本に何百万とある会社の中の、たかだが一つの会社のため、たった一人の人間のために、
自分の人生を狂わされるのはあり得ないことです。問答無用で転職しましょう。
まとめ
最後にまとめです。
- 1年未満と1年以上では、印象に雲泥の差がある。できれば1年間は働こう
- 2年目、3年目での違いは大差ないので、早めに第二新卒のカードを切ろう
- 何よりも心身の健康を優先しよう